戦争の善悪論は

平和論

ラ・ロシュフコーの『箴言』は、次の言葉で始まっています。

「われわれの美徳は、ほとんど常に、仮装した悪徳にすぎない」(注)

これを、私なりに国際政治に適用すると、

「戦争の善悪論は、ほとんど常に、仮装した権益論にすぎない」

となります。
もっとも、これが絶対に正しいとは言えません。

しかし、第二次世界大戦は民主主義対全体主義の戦いだとか(当時のソ連も中華民国も民主主義国ではありませんでした)、現在のウクライナ対ロシアの戦いは、民主主義対権威主義の戦いだ(ウクライナは民主主義国?)との説を聞かされると、「戦争の善悪論は・・・」との仮説もあながち間違っていないのではないかと思えます。

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(注)
ラ・ロシュフコオ著、内藤濯訳、『箴言と考察』、岩波文庫

【折々の名曲】
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」とグリーグ(1843-1907)のピアノ協奏曲イ短調の第一楽章は有名で、誰もが聴いたことがあるでしょう。
でも、各々第二楽章も綺麗な曲です。

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