クラウゼヴィッツは、戦争は賭けであると言ったそうです。
唯一の超大国が全力投入した(軍事力を使用した)アフガン、イラク戦争は、米国の思い通りにはなりませんでした。
経済制裁は軍事力を用いないので、それは平和的な行動でしょうか。
クラウゼヴィッツ流に言うなら、経済制裁は他の手段をもってする戦争の継続です。
米欧日は対ロシア制裁を強めていますが、全力投入した戦争でさえ、思った通りの結果が生まれなかったのに、経済制裁で、考える通りの結果が得られるでしょうか。
経済制裁をすれば、ロシアは譲歩、もしくは引き下がるでしょうか?
それをある程度の期間実施すれば、クー・デターなり、民衆の反抗なりが起こって、プーチン政権は倒れるでしょうか?
プーチン政権後のロシアは、今よりも増しな国になるでしょうか?
その政権は、同国の大量の核兵器を制御できるでしょうか?
丁か、半か。
ロシアによる侵攻を防ぎえなかった米欧宇の指導者たちが、今また世界の人々の命を賭けて博打をしているように見えます。
彼らが思い描くように丁と出れば良いですが、半と出たなら?
言うまでもなく、半の極北は第三次世界大戦です。
往々にして、指導者の意図したのとは別の結果が生まれるというのが、戦争の、あるいは歴史の教訓です。
【追記】
インドにとって、支那は脅威ですから、遠交近攻の原則により、ロシアとは友好関係にあります。同国の武器の半分以上はロシア製であるらしい。経済制裁イケイケドンドンは、ロシアと中共をより接近させ、クアッドの一角であるインドを困惑させていることでしょう。