いい加減なグーグルのアルゴリズム

1.12月4日のコアアップデート

昨年12月4日から、投稿文の検索順位が下がり出したので、どうしてかなあと思っていました。暫くして、その原因は、グーグルがコアアルゴリズムをアップデートしたからだというのが分かりました。
数少ない!わが有力記事の検索順位のことごとくを下げられ、いまやキーワード検索でヒットする投稿は、風前の灯状態です。

たとえば、当サイト「BEST」の冒頭に挙げている「それでも核兵器は廃絶できない」は、毎日見ていた訳ではありませんが、一昨年7月から昨年12月3日まで、「核兵器廃絶 不可能」でのキーワード検索でずっと1位でした。ところが、今月7日現在、10ページ目辺りにいます。その振幅の大きさは不可解です。この急速な下落から考えると、今後同記事が検索の圏外に飛ばされるのは、時間の問題でしょう。

2.現在1位の記事

現在「核兵器廃絶 不可能」のキーワード検索でのトップの記事は、「核兵器をなくすことはできるの?わたしたちにできること」です。
ところどころピックアップして論評しましょう。

・「今私がいる長崎市は、被爆地として平和を願う気持ちが強いのですが、残念ながら平和を祈るだけではなかなか世界は変わりません。
祈りの先にするべきことは、核兵器廃絶を強く願う人や『核のない世界』をめざして活動する人たちに、どうやって進んで行けばいいのかという道筋をはっきり示すこと」

同記事は、その「道筋をはっきり示」している訳ではありません。因みに、画期的な新しい兵器の開発に従事している人も、「『核のない世界』をめざして活動する人たち」なのですが。

・「大切なことは核の数ではなく、核保有国の考え方が変わること。『核兵器はいらない』『核兵器がなくても大丈夫』と各国のトップが思うことです」

「各国のトップ」がそう思うのには、それなりの条件が必要です。その条件が整わないから、「核保有国の考え方が変わ」らないのです(「それでも一」の第四節で説明しています)。

・「核兵器廃絶に有効なのは『人道的アプローチ』です。『核兵器を持つことは恥』『核兵器では人の安全は守れない』というイメージを人々の中に作っていくこと」

別に「核兵器を持つことは恥」ではありませんし、前大戦の戦勝国から今日の北朝鮮まで、「核兵器で人(国民)の安全は守れる」と確信していることでしょう。

・「生物兵器や対人地雷、化学兵器など、以前使用していた兵器について禁止条約ができていることを考えれば、核兵器が使用禁止になるのも時間の問題ではないかと思います」

国家の存立にとって不可欠ではない種類の兵器の廃絶は可能です。しかし、不可欠な種類の兵器は、それが時代遅れにならない限り、廃絶は不可能です。
また、禁止条約ができたからといって、条約に参加しない国はありますし、生物兵器や対人地雷、化学兵器も地上から姿を消したわけではありません。また、状況次第で、必要となれば各国はそれらを造るでしょう。


それにしても、これが検索1位? 内容がないよう~。
「核兵器廃絶 不可能」というキーワードでは、「不可能である」と「不可能ではない」の両方の内容の記事がヒットしてもおかしくはありません。しかし、そのキーワードなら、本来は前者がメインであるべきでしょうが、どうも後者の記事に偏重しているようです。
因みに、「わたしたちにできること」は、「核兵器廃絶 可能」でも、1位です(笑)。

3.グーグルのアルゴリズムに適切な評価は可能か

12月4日から半年に過ぎません。その短い間に、記事の評価がそんなに変わるというのは異常ではないでしょうか。もし現在の評価が適切なら、昨年12月3日までのそれが不適切だったということになります。それに、次のコアアップデートがあって、現在上位の記事が、下落するかもしれません。すると、今の評価だって怪しいということになるでしょう。
グーグルのアルゴリズムは常に向上しているのでしょうか。いつもアップデートの前の評価よりも、後の評価の方が進化しているのでしょうか?
いくら精緻に見えようとも、アルゴリズムによる評価は、隔靴掻痒でしょう。そもそもAIに、記事の適切な評価を下すことなど不可能です。

グーグルがWebサイトをを評価する基準に、「E-A-T」というのがあるそうです。Eはexpertise(専門性)、Aはauthoritativeness(権威性)、Tはtrustworthiness(信頼性)であるらしい。
その内の一つ、「権威性」とは、

「Webサイトのコンテンツを『誰が発信しているか』という観点です。たとえば、医療の情報であれば医者、法律の情報であれば弁護士が発信しているWebサイトが、権威性があるとしてGoogleに高く評価されます。
権威性はコンテンツの内容で高めることはできません。権威性を高めるためには、そのコンテンツの発信者名や会社名を開示したり、既に権威性のあるWebサイトから被リンクとして紹介されることも必要です」(注)

という。
「権威性はコンテンツの内容で高めることはできません」! そんなバナナ。
それにしても、なぜ「権威性」なのでしょうか。グーグルが記事の優劣を自分で判断できないからでしょう。自らが記事を正当に評価できないがゆえに、他の基準に頼るしかない!
本来なら、ネット上の自由競争によって、優れた記事が生き残り、劣った記事は淘汰されるのが理想です。けれども、劣った記事がしぶとく生き残るから、何らかの人為的な手段を用いて排除したい、それがゆえのE-A-Tの導入だと考えられます。しかし、E-A-Tを導入したところで、記事の優劣は判定できません。

4.それは不可能である

ガリレオ・ガリレイは、彼の時代の権威である天動説に挑戦しました。当時もし権威性を振り回すグーグルのアルゴリズムがあったなら、天文学の分野で検索上位を占めるのは、天動説だったでしょう。また、その時代にSNSがあれば、差し詰めガリレオはトランプ前米大統領のように、アカウントの停止を喰らっていることでしょう(笑)。

グーグルのアルゴリズムに、記事の正確なもしくは適切な評価は不可能です。

(注)https://www.itra.co.jp/webmedia/core-update.html

【追記】
今回は、公憤半分、私憤半分の記事になりました。