核兵器問題 正気なのは誰か

2020年7月28日付朝日新聞夕刊によれば、

「北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は27日、朝鮮戦争(1950~53年)の参戦者らを招いて平壌で開いた『全国老兵大会』で演説し、核保有国となったことを改めて強調したうえで『わが国の安全と未来は永遠に堅固に保証されるだろう』と語った。朝鮮中央通信が28日、報じた。
27日は朝鮮戦争の休戦協定が結ばれて67周年にあたる。正恩氏は核兵器保有国の道を歩んだ理由について『1950年代の戦争のような苦痛を再び繰り返さないよう抑止できる絶対的な力を持つためだ』と述べた。核を持つことで自らを守れるようになったと主張し『頼もしく効果的な自衛的核抑止力により、この地に、もはや戦争という言葉はないであろう』とも語った」

そうです。
また、1993年10月、朝日新聞で自決した右翼の野村秋介氏は、講演で発言しています。

「ご存知の通り、世界で戦争の無い所は核兵器のある所だけですね。核兵器のある所には戦争が起きない。南米にしろ、中米にしろ、中近東にしろ、戦争は必ず核兵器のない所で起きる」(『いま君に牙はあるか』、二十一世紀書院、284頁)

核兵器があるところで、今後も戦争が起こらないかどうかは分かりません。しかし、北朝鮮という国は、何十年も前に日本人を拉致していまだ返さない、また他国で平気でテロを行う異様な国ですし、右翼は相変わらず社会では鼻つまみ者扱いをされています。
けれども、核兵器に関しては、核兵器廃絶論者とか、わが国のいわゆる戦後平和主義者などよりも、正恩氏や野村氏の方がよっぽど正気だと思います。