顔ダニと美女と歴史認識

人の顔には、いわゆる「顔ダニ」が約二百万匹生息しているそうです。もしそれが本当なら、美女の顔にだってダニがいるということです。

では、美女の顔にダニが沢山いるからといって、彼女の魅力が減じるでしょうか。
顔ダニは、皆の顔にいるのだし、それがいるからといって、男性は美女に対して興味を失うわけではありません。顔にダニが生息していようと、美女は美女なのです。

聞くところによると、昨今国史の分野は左翼学者が牛耳っているそうです(注)。
戦前日本の負の側面を暴く、というよりも、それを各国へ出かけて行き、探し回る学者が典型ですが、彼らがやっているのは、美女の顔にダニがいるのを発見して、彼女が美しくないことを一生懸命に証明しようとしているようなものではないでしょうか。

どこの国であれ、まともな愛国者にとって、自国の歴史は美女なのです。一方、どこの国であれ、反愛国派にとって、自国はブスなのです。後者は、自国のマイナス面を探し、それを非難するばかりです。

わが国の反愛国派=反日派は、他国の歴史にもマイナス面はあるのに、それには目を塞いで、美女(自国)の顔にだけダニが沢山いるように触れ回っている人たち、なのだろうと思います。

(注)
伊藤隆東大名誉教授(日本近現代政治史)は、雑誌『正論』2021年2月号で発言しています。
「東大の史学会は(中略)戦前から戦後、現在に至るまでマルクス主義的な研究者組織の支配は一貫して続いています」(118頁)