「戦後ドイツの反省」に書きました。
「第二次世界大戦以前の国家の行為に対し、ドイツは真摯に反省したから近隣諸国と和解できているのに比べて、日本は心から謝罪しないから、韓支との関係がいまだにギクシャクしていると非難されます。しかし、はたしてドイツは本当に反省しているのでしょうか」
戦後ドイツは、イスラエルと、あるいはフランスやポーランドと和解したとされています。後者とは、共通の歴史教科書を作成したそうです。
しかし、はたしてドイツは本当に近隣諸国と和解できているのでしょうか。
今年1月31日にイギリスは欧州連合(EU)から脱退しましたが、同国を含めたEUの人口ランキングによれば、1位ドイツ、2位イギリス、3位フランスです。また、同GDPランキングでは、やはり1位ドイツ、2位イギリス、3位フランスです。ドイツは明らかにEU第一の大国です。
ところが、英仏は共に核兵器保有国であるのに対して、ドイツは非保有国です。
ある人は言っています。
「東京裁判と同じく、ドイツにも連合国軍によるニュルンベルグ裁判はありました。しかしそれ以外に、ドイツ人は自ら国家が生み出した罪に向き合い、謝罪と補償を繰り返し、関係国との和解に最大限の努力をしてきました。そして、今、欧州の堂々たるリーダーとなっています」(過ちを認められない日本がドイツの謝罪に学ぶこと)
ドイツが「欧州の堂々たるリーダー」であるなら、核兵器保有国であってもおかしくありません。では、同国が核保有を求めたとして、欧州はそれを認めるでしょうか。認めるわけがありません。
なぜでしょうか。
欧州諸国は、ドイツを心の底から信用していないからです。いつかまた暴れるかもしれないとの懸念を抱いている。表面上、和解できている、ということになっているだけでしょう。だから、彼らはドイツの核保有を認めないのです。
欧州がドイツの核保有を認めた時、同国が近隣諸国と真に和解できた時だろうと思います。
イギリスが離脱することによって、EUでは核保有国はフランス一国になりました。もちろん、北大西洋条約機構(NATO)によって欧州諸国はアメリカ及びイギリスと軍事同盟を結んでいます。が、米国そして英国が余所の地域の問題に手を取られている時、EUはフランスの核だけで外敵からの脅威に対処できるでしょうか。
将来ロシアなり、かつてのオスマン帝国のような中東なりからの脅威に欧州がさらされ、それに対して、ドイツが中心となって、あるいはフランスその他と協力して外敵からの脅威を排除しえた時、ようやく近隣諸国はドイツを本当に信頼する=真の和解が成立することになるのだと思います。